まだまだ普及していない無痛分娩

出産予定日まであと2週間、でもお腹の赤ちゃんは十分に大きいのでいつ産まれてもOKになっております。ラッキーなことに、生駒の杉江産婦人科は無痛分娩を実施していて、計画分娩もしなくてよいので、初めての出産ながら多少は精神的にリラックスして臨んでいると思っています。

私が無痛分娩にしようと思ったきっかけはいろいろ。
1.出産経験者の体験談を聞いて

痛みに耐えて出産、可愛いわが子に会えて感動!という美談で終始しがちなお産。自分が妊娠していないと、特にキョーミもないし、痛いと聞いても「ふーん」って感じ。しかしとたんにニンプになったとたん、リアルな情報がイヤでも耳に入ってくるのだ〜。

例えば・・・

  →「裂けるとわかっていてイキむ恐ろしさ!」
 
   「陣痛が痛すぎて、会陰切開の痛さなど感じない」

   「男性だったら出産の痛みは耐えられないだろう、でも女性は耐えてる。男性だったら絶対に痛みを軽減するため科学的方法を必死で考えて取り入れるハズ!」

   「出産でなかったら、この痛みは拷問以外の何物でもない、出産でなかっ
たら一生トラウマになる痛さ」

   「あまりにも痛かったのでもう次の子供は産みたくない」

こんなん聞いたら、いくら「出産の痛みは赤ちゃんが無事に出てきたら忘れるものよ」といくら言われたところで「そっかー大変そうだけど、やっぱり私も痛みに耐えて出産します!」という気持ちにはなりまへん〜そしてヘタレと思われてもちっとも気になりまへん〜女の敵は女、にまさに当てはまるのだけど「痛みに耐えてこそ母性が云々」と言うアンビリーバボーな女族がまだいるのですねえ、年齢関係なく(こういう輩はどのくらい痛かったかとか、ほとんど出産の痛さが自慢の域に達している)だったら出産しない男性は子供に愛情が沸かないっちゅーことになるやん!やむを得ず帝王切開で出産した方にもとっても失礼だし。


2・新しい方法を試してみたかったから
自然分娩は人間が太古から行ってきた方法。こんなに医学が進歩した現代社会なんだから新しい出産方法、しかもほとんど日本で普及していない無痛分娩、いっちょ試してさらなる普及化にひと肌脱く微力になりたい!

3.実際に無痛分娩を選択した人の話を聞いて
無痛分娩で出産した人は、みんな口をそろえて「無痛分娩よかったよ〜」と晴れやかに言っておりました。

とごちゃごちゃ書きましたが、正直なところは「痛い思いは嫌なのじゃ!」につきます。そりゃー麻酔を使うというリスクは承知の上で選択せなアカン責任もありますが、無駄な体力を消耗せず、リラックスして出産に臨めるので赤ちゃんにもよい影響、産後の回復もラク、といいことばかり。よく欧米では90%近くが無痛分娩と言われておりますが(国によってまちまちなので、ひとくくり90%はちょっと乱暴なデータだけど)特にアメリカとフランスではかなりの割合で無痛分娩なのだそうです。ちなみに、ドイツ在住の友達から聞いた話によると「ドイツ人は骨盤が大きい(広い?)わりには赤ちゃんのアタマが小さいので、割とラクに産めるから自然分娩も多い、そして産んだあとはとっとと退院する」とのこと。腰、しっかりしてるもんな〜言われてみれば。しかも、体格デッカめの割には顔小さいし。日本人の柳腰じゃあ出産大変やもん・・・

以前読んだ「パリの女は産んでいる」という本には、無痛分娩がフランスで主流な理由の一つとして、病院側が妊婦の阿鼻叫喚な絶叫を聞くのがイヤなんちゃうか、という説もありました(笑)たまーに、「自然分娩で産みたい」という妊婦がいると「アンタ、気は確かか?」という反応をされちゃうそうです。

日本で無痛分娩が普及していない理由としては、実施産婦人科の少なさ、麻酔科医の不足、安全性の認知度が低い、費用の問題、日本人のお産に対する考え方との相違、妊婦本人の反対、妊婦の家族(夫、母親、姑など)からの反対、などなど。無痛分娩を実施している産婦人科ですら、無痛分娩の普及率の低さを訴えております。福岡の久保田産婦人科が、無痛分娩の説明を行う前と行った後で無痛分娩を希望する妊婦の割合が劇的に変わった、とウェブサイトで報告していたのでご参考まで↓
http://www.s-kubota.net/Stan/01.htm

今は厚生省が頑張って「イクメン」プロジェクトを打ち出しているおかげもあり?、世の中の旦那さん達も、私の親世代に比べて格段に育児に協力的なので恵まれているとは思いマス。その一方女性は女性で家庭に専念しておけばよかった昔に比べ大変なのじゃ。私のような30代後半女性世代は、ベビーブームの人口が多いとばっちりで、受験戦争、就職難、就職決まってもさらなる氷河期のため後輩が入ってこず新人の仕事の雑用も押し付けられ激務、不況で給料・ボーナス上がらず、戦力になると通常業務に加え、優柔不断なおっさん上司への説得(誘導とも言う)やら、女性ならではの気配り業務の雑用も増え、ストレス溜まりまくり!せっかく結婚してもこんなに忙しいとなかなか子供もできまへんがな、という状況ですわ。

で、晴れて妊娠したと思ったら、つわり、腰痛、食欲不振、便秘、体重コントロール、高血圧、お腹が重くなるにつれしんどくなるカラダ、アルコール禁止、仰向けに寝れない臨月、動悸・息切れなど10カ月近く肉体的にも精神的にも大変。特に臨月の身体のしんどさはかなり大変なのに、ここで、一番恐ろしい痛みのメインイベントである「出産」が待ち構えてると思っただけで不安にもなるっちゅーねん!大変な思いで出産したあとは、赤ちゃんのお世話で始めの1〜2カ月は寝不足でフラフラになるっていうし。

ならば、一番大変な出産の痛みが無痛になるのなら、出産前の精神的に不安定な時期をココロ穏やかに過ごせるじゃーありませんか!!そして、イクメンになろうとしてくれている旦那の皆さんにとってもそれは喜ばしいこと。立会出産のときも苦しんでいる嫁にどつかれず、ピースフルに過ごせるのではないでしょうか。

言いたいのは、仕事の忙しさは会社勤めをしてる以上、コントロールするのに限界があるけど、出産の痛みは自分で選択ができるので、特になんでも完璧に頑張ってしまう女子こそ、ピースフルな無痛分娩出産を選択し、少しでも負担を減らしたらええんじゃないですか〜、ということです。

まあ本当は、こういう想いは無痛分娩を体験してから書いたほうがより説得力もあるとは思うのだけど、それはそれでまた書こうと思います♪